住民の声18
診療所の医師確保に
一層力を

千村 博章さん
千村ちむら 博章ひろあきさん(76歳・日義)

日義の狼煙上げ
 昭和40年に国鉄(現JR)に入社した千村さん。主に県内を中心に長く乗務員として働いた。長野オリンピックが開催された際には、松本にあった大糸線の指令所にいた。列車の接続手配や車両の運用監視など、運行管理業務に神経を使ったが、今では良い思い出だ。
 退職後は地域活動にも取り組み、平成21年から5年間にわたり日義地域協議会長を務めた。中でも忘れられないのが、老朽化した木曽ひよし診療所の建替え。
 要望が叶い平成29年、新たに診療所が完成した際の喜びはひとしおだった。
 また「支所の火災は一番大変だった」としみじみ語る。新聞やテレビなどマスコミ関係者から追われ、自宅まで押し掛けられたこともあったという。
 その他、木曽町全域が「日本で最も美しい村」連合に加盟し、総会などで北海道赤井川村や宮崎県高原町などを訪れたことも貴重な経験になった。
 正月恒例の狼煙のろし上げには委員長として最初から関わっている。今年も1月4日、旗揚げ八幡宮から上げた。ブロックを敷き、そこへドラム缶を2個重ねる。そしてヒノキやスギなど針葉樹の葉っぱを燃やして煙を出す。毎年風があって真っ直ぐ上がることは少ないというが、今年は比較的うまく上がった。
 千村さんの町への要望は、やっぱり木曽ひよし診療所問題。「住民の医療を守るためにも、医師の確保に一層力を入れて取り組んでほしい」。