会議結果

意見書・決議

平成15年第4回定例会
以下全文記載
新たな雇用を創出するための起業・創業環境の早急な整備を求める意見書

(可決)

 長引く不況の中で、厳しい状況が続く雇用情勢を打開するために、21世紀型新産業を中心に新たな雇用・起業創出のための施策を優先的に、継続的に断行する必要がある。
 なかでも、新しい事業・産業を生み出し、経済に活力をもたらし、雇用を創出する原動力となる中小・ベンチャー企業に対しての起業や創業をしやすい社会環境の整備に向けた取組みが急務であり、新たに事業を開始しようとする個人や中小企業等に対しての幅広い支援、また中小企業者の新技術やアイデアに着目した事業活動に対する継続的支援、さらに地域雇用に直結する地域産業資源を活用した事業創出環境の整備等を図ることが不可欠である。
 さらに、若年層と中高年層の雇用改善も大きな課題となる一方で、本格的な少子高齢社会の到来を目前にして、我が国の経済活力の維持・向上を図っていくためには、若年層や高齢層の雇用開拓に力を入れることはもちろん、若手・高齢者・女性起業家による新規事業の創出基盤を整備することも必要不可欠である。
 しかし、一般的にベンチャー企業等は信用力や担保力が不足しがちであることに加え、近年の景気低迷により民間金融機関からの融資等も厳しさを増しているなど、中小ベンチャー企業、若手・高齢者・女性起業家の起業・経営に必要な資金調達環境は一層困難な状況となっている。したがって、民間金融機関が敬遠しがちなこれらの起業家に対し、政府系金融機関が重点的に資金調達を図るべきである。
 よって、政府は以下の施策を早急に講じるとともに、制度の拡充を強く要望する。

1.効果的な規制改革を行い、サービス産業の活性を図るとともに、環境・バイオテクノロジー・情報通信・ナノテクノロジーなど21世紀型産業への重点投資を行い、新たな雇用を500万人創出すること。
2.資源循環型社会を推進し、エコ産業の市場規模を拡大し雇用の創出を図ること。
3.外国人観光客の増加など観光産業を振興し、雇用の創出を図ること。
4.政府系金融機関及び民間金融機関などによる新たな創業・起業への資金調達の支援策(無担保・無保証を含む)の一層の拡充を図ること。
5.定年年齢の引き上げや継続雇用制度等の普及で65歳までの雇用の確保を図ること。
6.若年者の失業率を半減させる施策を関係省庁が協力して強力に推進すること。
7.「土地担保主義」を転換し、技術力や新しいアイデアなど内容中心の新融資制度の確立を図ること。
8.投資を促進する税制支援策の拡充を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成15年12月19日

大阪府和泉市議会

観光立国へ積極的な施策推進を求める意見書

(可決)

 グローバリズムの進展は、様々な問題をはらみながら時代の趨勢となっている。モノ、カネ、技術、情報に加え、人々も世界的規模で、行き交う大交流時代に突入している。こうした中で、世界の国々は、国際観光に新しい価値と将来性を見出そうとしており、単に観光資源としてのみならず、観光を通し、世界の国々及び人々の交流の拡大を図ろうとしている。世界観光機関(WTO)によると、全世界の外国旅行者数は、2010年には10億人に、2020年には16億人に増加すると予想されている。
 しかし、我が国の現状を見ると観光先進国といわれる諸外国と比べ、観光振興に必要な社会資本の整備など様々な面で立ち遅れているために、日本人、外国人にかかわらず旅行者が少ないのが実態である。2002年に海外旅行した日本人は、1652万人であるが、日本を訪れた外国人旅行者は、その3分の1の524万人にとどまっており、外国人の受入数では、日本は世界で35位、アジアでも9位に甘んじている。
 今日、景気回復が叫ばれている我が国経済にとっても、ものづくりの復権のみならず、観光立国への転換も必須の課題となっている。観光産業が雇用総数600万人規模、その生産波及効果は100兆円規模の我が国の基幹産業に成長することも不可能ではなく、地域経済の活性化にも大きな役割を果たすことが期待されている。
 こうした、観点から、「観光立国行動計画」の積極的な推進とともに、国と地方公共団体が一体となって下記の諸対策を実施するよう強く要望する。

1.観光立国関係閣僚会議を充実させ、各省庁と整合性のとれた観光総合戦略を策定する観光局を設置すること。
2.家族旅行や個人旅行を促進するため、有給休暇連続取得の推進及びそのための環境整備として中小企業への省力化支援及びそのための雇用への奨励金の支給を図ること。
3.滞在型休暇の普及に成果をあげたフランスの休暇小切手制度を参考とする家族向け旅行資金積立制度の創設を図ること。
4.外国人を受け入れるための人材の育成や外国語表示の観光案内を充実させること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成15年12月19日

大阪府和泉市議会

イラクへの自衛隊派遣に反対する意見書

(否決)