議会モニター会議で意見交換
議会の活性化と改革目指す
11月15日に第3回モニター会議がモニターの皆さん5人、議員9人の出席で開催されました。モニターの皆さんには今まで2回の定例会議で一般質問や決算審査委員会を傍聴していただき、その時の感想や質問に対して回答・解説する形で行われました。
モニター制度導入の目的は、議会議員とモニター、町民の皆さんとの意見交換を通じて議会の活性化や改革を図り、議員の成長にもつなげることであり、少しずつ目的に向かって進んでいると感じます。モニターの皆さんの感想や質問、議会の見解や回答は次の通りです。
質問 決算審査委員会は4年に1回ではチェック機構として少なすぎるのでは。
見解 決算審査は、予算審議と同様に議会審議の中でも重要です。毎年、決算審査は9月会議の本会議で必ず行われています。内容は委員会とほぼ同じですが質問も答弁もしっぱなし的になりがちで、今回のように最後に全体的な指摘や意見を出していません。
審査委員会では課長以外に、説明員として課長補佐と係長も出席するため詳細な説明もあり、行政側にとっても勉強の場になります。
町の事業の進め方、税金の使われ方について深く掘り下げる場として重要な審査です。ただ委員会は議事録として残らないため後の検証ができない、ということがあり毎年開催は難しい面があります。
感想 一般質問を聞いて意義はあると思うが町の課題解決の方向性を包括的に理解するのは難しい。個々の議員の思いでそうなってしまうのか。
また答弁でも、やっていません、検討します、だけで流れてしまっているケースがあり双方の甘さを感じた。
回答 一般質問の役割は、多様な視点からの監視と政策提言、質疑による論点の明確化と議員の意思表示、質問の公開による世論形成があります。
議員が日常活動で集めた地域課題や住民の声、また行政の事業執行の状況などを一般質問で届けたり指摘、提言したりする役割を果たすことを目指していますが追及の甘さがあることは否めません。
また、行政側の答弁は質問通告に対して町長も含めた課長会議で検討し、誰が答弁するか決めていて内容を共有化しているようです。
質問 町の第2次総合計画後期基本計画と種々計画との関連、その各計画の詳細と進展確認とその方法は。
回答 (1) 毎年の「当初予算概要説明書」において予算編成方針が示され、今年度は「第2次総合計画後期基本計画の6つの目標と、木曽町まち、ひと、しごと創生総合戦略の4つの柱」の2つの重要施策実行を掲げています。
(2) 施策の柱①DXの推進事業-デジタル化推進で町民サービスと作業効率の向上。②木の産業づくり事業-木材活用と木工木育の推進を核とした地域基盤の強化、木材資源活用と森林産業の底上げを目標に民間企業との連携。
(3) 進展確認は監査委員会が、上半期終了後に定期監査を実施、各課・各支所の「当初予算主要事業・予算執行率」など進展状況の監査を行っており、監査報告を12月会議に報告します。
感想 肥田亭の閉店は活力化という点で残念。まちづくり木曽福島の運営など町として反省が必要では。
見解 町が指定管理をしている民間企業のことなので、町から事後報告として認識しています。しかし、中心市街地という立地や雇用問題もあり経営面などで議会としてもっと関心を持つ必要があったかもしれません。
質問 議案や委員会の質疑応答の時の議事進行にルールはあるか。関連質問など。
回答 ルールは同じ議題について質問は3回まで、あくまで質問とし討論にはしない。
また審議のなかで、先に質問や答弁があった事案でも関連質問として別の視点で質問することはできます。
感想 一般質問、議案審議の質問はもう少し簡潔にならないでしょうか。
聞いていて何を質問しているのかわかりにくい時がある。
見解 一般質問は、質問通告書に質問を簡潔に記載し、それに沿った形で行いますが数値や事例など通告書に書ききれない思いや考えなどを肉付けして質問に臨むため焦点がぼけてしまうことがあるかもしれません。
感想 議会用語などの知識がないため理解が難しいことがあった。また審議している箇所をなかなか探せず解読に時間がかかったり、基本的流れがわからなかったりした。
回答 議会ではどうしても自治、財政用語など専門用語を使っての審議も多く、また最近はDX・GXやKPIなどの用語が増え我々も戸惑うことがあります。
質問 議会や議員の仕事について、わかりやすく説明されている本や資料はあるか。
回答 全国町村議会議長会編集の「
議員必携」があります。
序章「地方自治の仕組みと議会の使命」から議会の運営、議案審議の実際、議会と長との関係、そして結びは「地方議会当面の課題と議員の心構え」、付録で日本国憲法、地方自治法などがついており、地方議会のバイブルです。