議会モニターに町民7名
~要望聴き議会の活性化目指す~

 議会では町民からの要望や提言などを広く聴取し、議会改革や活性化に生かそうと初めて議会モニターを実施。町民7名から応募があり5月19日には議場で第1回会議が行われ、千村孝男議長から委嘱状が渡された。任期は来年の5月末までの1年間。モニターの皆さんには、さっそく6月会議を傍聴していただいた。皆さんの声は、これから機会を見て順次紹介していくが、今回はまず応募の動機などについて紹介します。
今井いまい 昌秀しょうしゅう さん(日義)
町の現状と課題をよく知る
 議会改革が全国で取り組まれている中、議会モニターのなり手は不足していると聞く。また、モニター会議においても一方的な批判や要望を述べるのみとなりがちで、中には全く的外れな質問や提案に終始する状況が少なくないという。
 これは「陳情しっぱなし」で、真の課題がなにかという住民の理解不足も否めないと思う。そのためには先ず町の現状と課題をさまざまな立場から「よく見て知る」ことから始めることが肝要と感じている。
 地方に人が住み続けることは国土保全の上でも重要。行政(首長)や立法(議会)が作りたい町の姿と、住民が作りたい町の姿に乖離が生じているのではないか。議会に限らずさまざまな団体組織において、今見直しが急務である。
 議会のあり方を問うドキュメンタリー映画『はりぼて』を観たことも応募動機の主たるもの。
青木あおき つとむ さん(日義)
自分ならどう対処するか
 木曽町をどのようにすれば魅力的な地域にできるか、に最も注目している。
1.木曽町に居住または通勤する個々人がそれぞれ希望をもって住み続けたいと思える町であること。居住環境、職場環境、自然環境、歴史などが魅力的であること。
2.木曽町を町外から見て、魅力ある町にするためにはどのような課題があるか。
  それらの課題解決のため、どのような取り組みが必要か。
3.議会議員の考え方や具体的な町政への取り組み手法を確認したい。
 上記を踏まえながら自分ならどのように対処するか、何に問題意識を持ちどう解決すべきかを問い続けてみたい。
小川おがわひとみ さん(新開)
海外での経験活かしたい
 私は2年まえに東京から木曽町に移住してきて現在、地域おこし協力隊として活動している。木曽町の環境や人々に大変魅力を感じ、今後も木曽町に住み続けたいと考えている。(木曽町に対し)魅力あふれる一方で、さまざまな課題を感じていることも事実。私が感じている課題は、異文化理解や多文化共生に関すること、DXの遅れなど。
 そこで、これからの町のために私が海外で生活した経験やSEとして働いた経験を活かして議会にご意見ができればと思っている。
三浦みうら 真一しんいち さん(新開)
町の施策を自ら確かめたい
 自分の住んでいる木曽町の町政と議会をあまり気にしていなかったが、コロナ禍のまん延防止策の外出自粛の中で、町の自然のありがたさを再確認することがあった。
 そんな町をこれから先も守っていくには町政や議会に目を向けて、町が何をしようとしているのかを、自分から確かめにいくことをしなくてはいけないと思う。
服部はっとり 泰英やすひで さん(開田高原)
議会の生の声 発信したい
 私は今、木曽町で地域おこし協力隊をしており「木曽のリアルを発信」をテーマに「キソラジ」というポッドキャスト(インターネット上でのラジオのようなもの)による音声配信をしている。そこで毎回、木曽に関係する方々にゲストに出ていただき、その方のやっていること、生い立ち、木曽への思いなどを話していただいている。
 この度は、ぜひキソラジで議会や議員の皆さんの生の声を発信したいと思い応募させていただいた。文字だけでは伝わりにくい議員さんの思いや考え、人柄を発信することは「分かりやすい議会・開かれた議会を目指す」という趣旨に即していると思う。また、ポットキャストという配信形式はインターネット上に声が残り、いつでもどこからでも聞くことができる。そういった点で紙やテレビや新聞とは違った蓄積性のある情報発信もできる。TwitterやfacebookといったSNSも運用しているので、そういったものも活用しながらより多くの人に、より深く議会や議員さんの活動について知ってもらうお手伝いができればと思う。
田中たなか 元彬もとあき さん(福島)
「知る化」と「分かる化」を目指して
 私は2021年12月から地域おこし協力隊として木曽町で生きている。任務の中で大事にしているのは「知る」こと。母の故郷であり、頻繁に訪れていた土地ではあったが、実際に住んでみると、記憶との違いや未知との遭遇に驚くことばかり。
 そんな中で、「知る」ことはとても重要と考えた。いまこの瞬間町で何が起こっているのか、どんなお金の使われ方をしているか、自分の生活はどのように成立しているのか…を知る。任務上、若い世代との関係が多い。「どうなってるの?」と知ることの意義を伝え、町への関心を高める役目を果たしたい。
 と同時に、「分かる化」も重要。「こんなことしてますよ」「こう考えていますよ」と町の人たちの「知る意欲」が高まるような伝え方にも力になりたい。町内外の人たちに「住んでみたいな」と感じてもらえるような町への一歩に貢献したいと考えた。
白石しらいし 善通よしみち さん(福島)
人口減少に対する施策は
 区や老人会の役職を離れ時間にゆとりができたので、議会の状況を見学したくなった。人口減少が進み、幼稚園と保育園の統合が進み、やがては小中学校の統合も時間の問題となったように思う。これに対し町や議会がどのように施策を講じるのか大変興味を持っている。また、膨張した町の予算の将来像に対し、どう対応していくのか町と議会の考えを知りたく思っている。町中を散歩などした折に目立つ空き家や、アスファルトが割れ一冬ごとに損傷が激しく凹凸になっていく町道の補修を、どのように実施していくのかも大変関心を持っている。
 テレビ中継ではなかなか視聴する機会がなく、また議会全体の状況を見ることができず、一度でよいから議会を傍聴したく思っていた。