6月会議

 6/7~6/16

条例2件、報告12件、補正予算4件、契約5件、発議1件  木曽町議会6月会議は7日から16日まで10日間として、右の表のように条例改正をはじめ専決処分事項の報告(令和3年度補正予算)、繰越明許費繰越計算書の報告(令和3年度)、建設工事請負(業務委託)契約、令和4年度補正予算など24議案が提出され審議が行われた。議案は全て全会一致で可決された。

条例

木曽町消防団条例の一部改正
消防団員の条例定数320名に
議案の内容 消防団員の減少に伴い、消防団員公務災害補償等の掛け金の基礎数値に影響があり、実態に即した見直しが求められていた。そこで木曽町消防委員会の答申を受け、条例定数を360名から実団員数に近い320名に改める。
 本改正により公務災害補償掛金及び退職報償負担金の減額ができるということであるが、それぞれ支払っている一人当たりの金額はいくらか。
 公務災害補償掛金が1900円、退職報償負担金が19200円である。
 条例定数が40名減ったことにより、経費はいくらの節約につながるか。
 公務災害補償と退職報償を合わせて84万4000円の減額になる。
火災想定訓練を行う消防団員
町営住宅等管理条例の一部改正
板倉のお試し住宅を定住促進住宅に
議案の内容 福島川西(社木)に設置されていた田舎暮らし体験住宅について、木曽への移住希望者向けにお試し住宅として運用してきたが、在来工法の木造住宅であることから、移住・定住の促進住宅として有効活用するもの。
 田舎暮らし体験住宅の目的は達成されたか。また、川西地区(社木)の体験住宅を町営住宅化する理由は。
 住宅については家を探している人、所得が少ない人、事業者支援等の面でさまざまな要望等がある。利用実態は、コロナ禍の影響等もあり、利用率は高かったとは言えない。ただ、何度も利用された方もあり、木造住宅に関心を持たれた方は多いと評価している。在来工法の木造住宅であることから、今後は町営住宅として活用したほうが良いと考えた。
 前回の全員協議会において過去5年間に14組62人の利用があったとの報告があった。この利用は移住目的なのか、別の目的だったのか。
 お試し住宅として利用されるのが望ましかったが、中には必ずしもそうでない利用もあった。最近コロナ禍の状況もあり利用されない時期もあった。木造の使い勝手の良い住宅であるから、もう少し有効活用したいという思いもあり、定住促進住宅として活用していきたい。
 これで体験住宅が無くなるのは残念なことだと思う。移住サポートセンターの方たちはどう考えているのか。
 また街中の空き家などを改修し、お試し住宅にするなどの考えはないのか。
 お試し住宅はサポートセンターで提供している物件もある。今、空き家状況を調査しているので、皆さんが利用しやすい方法を検討していきたい。

町営住宅及び定住促進住宅の家賃一覧表(PDF)

板倉お試し住宅

契約の締結

建設工事請負契約の締結
御岳ロープウェイ 5588万円
議案の内容 御岳ロープウェイのリニューアル工事について契約するもの。契約金額5588万円で、契約相手は日本ケーブル㈱長野支店。契約方法は随意契約。
 リニューアル工事の具体的内容は。
 ロープウェイの設備、備品の老朽化が激しく、主な内容はロープウェイの減速機のオーバーホールが大半を占める。加えて握索機の部品の交換工事に伴う費用が含まれる。
御岳ロープウェイ
建設工事請負契約の締結
木曽福島野球場照明 7348万円
議案の内容 木曽福島野球場のナイター設備をLEDに改修するもの。契約金額は7348万円。契約相手は㈱メエップ(松本市)で、契約方法は指名競争入札。
 ナイター設備の水銀灯とLED化の状況は。
 水銀灯については特に問題ない。2017年発効の水俣条約により、20年から水銀灯の改修ができなくなっているのでLED化することとした。
 LED化後の照射による稲への影響はあるか。
 長期間にわたる連続照射でなければ農作物の成長に影響はないとLEDメーカーに確認済みであり、野球場のような所では影響ないと考えている。
 また、収穫時に目視で確認し影響は出ていないと確認している。
 ナイター設備を使用する方々にも遠慮なくライトを使用するよう伝えた。地域の方々にはご理解いただきたい。
木曽福島野球場のナイター設備
建設工事請負契約の締結
幸沢川浄水場更新 3億4518万円
議案の内容 幸沢川浄水場の更新工事(第2期)について契約するもの。契約金額3億4518万円。契約相手は吉川建設㈱木曽営業所で、契約方法は指名競争入札。
業務委託契約の締結
おもちゃ美術館遊具等 1億3100万円
議案の内容 今秋オープンを予定している木曽おもちゃ美術館の館内に設置する大型遊具や什器などについて、その制作業務を委託契約するもの。契約金額は1億3100万円余り。契約相手は特定非営利活動法人「芸術と遊び創造協会」(東京都)。契約方法は随意契約。
 大型遊具・什器等制作業務に1億3000万円の契約が締結された。大きな金額である。なぜ随意契約なのか。財務規定に抵触しないか。
 契約会社は東京おもちゃ美術館の会社。当初から東京おもちゃ美術館監修のもと進めてきた経過があり、姉妹館もこの会社が全て手掛けてきている。他社ではできないので随意契約にした。
 随意契約してよい理由が定められておりこれに則っている。競争入札に付す案件ではない。
 おもちゃの金額としては大きい。建設当初から関連予算の執行状況や工事の進捗等について丁寧な説明が必要だった。維持管理費用を含めた年間予算を示してほしい。
 年間予算は地方創生推進交付金より約4000万円を3年間、指定管理者(ふるさと交流木曽)に出し体力をつける予定。
 維持管理費用については、修繕が必要な場合は対応していただく。
 おもちゃの更新費用は売上金から支出する。
 木工木育拠点施設では、おもちゃ美術館の発注以外の雇用はあるか。
 全く別の動きで合板を使った家具等を製造している。
 運営について心配があるが。
 体制づくりを進めており、人材確保が要である。看板となる館長、人材手配や管理の事務局長がポイントと考えている。人材の選定にあたっては、うまくいかないときは見直すことも含めて検討しなければならない。
 信頼関係については、スタッフと東京おもちゃ美術館の間で頻繁に進めている。
 指定管理者は東京おもちゃ美術館ではなく特定非営利活動法人ふるさと交流木曽であり、ふるさと体験ができることが強み。ふるさと体験館という看板は残す。地域の方々を大事にしたいと考えている。
大型遊具設置前のおもちゃ美術館を視察する議員ら
物品購入契約の締結
消防ポンプ自動車 2706万円
議案の内容 木曽町消防団第1分団(上町)に配備する消防ポンプ自動車の購入について契約するもの。金額は2706万円で、契約相手は㈱コウサカ(長野市)。契約方法は指名競争入札。

発議

木曽町議会委員会条例の一部を改正
オンライン委員会可能に
議案の内容 委員会開会にあたり重大な感染症や大規模災害などにより委員の参集が困難と認められる場合、映像と音声の送受信による通話(オンライン)を可能とするもの。オンラインを活用して出席する委員は、あらかじめ委員長の許可を得なければならない。

専決処分事項の報告

通年議会の中 専決処分の考え方は
 木曽町議会は、開かれた議会を目指し、前向きな議論をするために専決処分を減らしていただきたいとの思いから通年議会とした。町の専決処分の考えは。
 昨年町長の専決事項の指定について発議し、認めていただいた範囲で専決事項としている。出納期間の都合上技術的にどうしても間に合わない事項がある。

補正予算

結婚新生活支援補助金受給要件緩和を
 予算化した300万円が皆減となった。要件を緩和して、定住化促進すべきでは。
 要件は住所が木曽町内、住民登録がある、39歳以下である、世帯所得が400万円未満であるという4項目を満たさなければならない。所得要件がネックになっていると思われる。
 昨年度は申請がなかったが、本年度は問い合わせが来ている。県の補助金による事業なので要件を緩和して町単独とするには、今後の申請件数等をみて検討する必要がある。
結婚式を行うカップル
人件費が大きく動いているのは
 補正予算全体で人件費が大きく動いているが、理由は。
 3月の予算議決時点では各課の職員配属も決定しておらず、予算議決後に配属が決定した。そのため今回の補正になった。
プレミアム商品券等の結果は
 緊急地域経済対策事業(プレミアム商品券など)の結果は。
 プレミアム商品券事業の消費率は99.6%、飲食応援券事業は99.0%だった。
観光DMOの今後は
 DMO推進事業について、コロナでインバウンドが行えなかったため約3200万円の減額というのは理解できる。今年度は間違いなくインバウンドは戻ると確信している。その点についての観光局および町の考えは。
 コロナ禍の中であっても海外拠点とのつながりは持ち続けている。インバウンド事業が再開すれば、おんたけ観光局でこれを呼び込んでくる体制は取れているし、重点事業として取り組んでいただきたいと考えている。
観光施設利用助成金減額の内容は
 観光施設利用助成金事業の約1700万円の減額の内容は。
 「エール宿・エール会食」事業の残額である。当初は宿泊助成として2400万円を計上した。その後、宿泊事業者からの要望もあり10月補正で宿での会食も対象としたところ、利用者が一気に増え12月にも補正を行った。今年に入って感染拡大により利用者が減り、利用期限を3月21日まで延長したが、結果として全額消化には至らなかった。
シニアクラブの活動停止に歯止めを
 年々人数が減って活動停止や解散となる地区が多い。コロナ禍で出かけられない期間も長く、健康面に不安を抱える人も多い。町の考えは。
 補助金の増額も含め対応したい。活動しやすい条件を考える必要がある。シニアクラブの皆さんとも話し合いたい。
花壇に花を植える皆さん
旧水産試験場の解体工事 なぜ進まない
 旧水産試験場(伊谷地区)の解体撤去工事について、工事費用が減額されているが、まだ池等が残されている。
 なぜ工事が予定通り進んでいないのか。また、今後どうする予定か。
 既存施設は全て撤去する予定であるが、建物にアスベストがあり、調査費用等がかかった。池を含め全て撤去するには当初予算ではできない形となり、今回は建物のみの解体となった。池については、再度費用を計算し、順次解体して所有者に返す計画を立てていきたい。
旧水産試験場
帯状疱疹に対する対応は
 帯状疱疹について、これはウィルスによる非常につらい病気で、ワクチン接種で予防できる。最近、これに罹った人がいるとよく聞くが、町としての対応は。
 診療所にも病気に対する問い合わせがある。帯状疱疹のワクチンについて今後、調査して対応を検討したい。
ⅠCT支援業務の事業内容は
 ICT支援業務委託料について、396万円の事業内容は。
 GIGAスクール構想に基づき学校常駐型サポーターを配置する事業経費である。
 サポーターはどのような方が担うのか。
 郡内には業者がいないため、宮田村の専門業者に委託する準備をしている。
日義小の空調設備いつから使用できる
 教育施設整備事業で、日義小学校の空調設備はいつから使用できるのか。
 来年夏ころから使用できる。
 福島小学校体育館の空調設備の進捗状況は。
 既に工事は完了している。
教育施設の空調設備の状況は
 教育施設の空調設備整備の状況は。
 こども園への整備は今年度の開田こども園で部分的に完了する。福島小学校の特別教室以外と木曽町中学校への整備も完了している。今回の補正で日義小中学校を整備し、未設置なのが開田小・中学校、三岳小学校。今後順次整備していく。保健室については設置済みのため、緊急時に対応は可能である。
山小屋関係者から不安の声は
 御嶽山について、噴火警戒レベルが下がらなければ山小屋の準備すらできない状況。山小屋関係者からは不安の声は上がっていないか。
 事業者の皆さんが心配されていることは承知している。レベルの判断をするのは気象庁であり現時点でレベルを下げるような情報はないが、山の状況に関しては状況報告、情報交換は行っている。また、山小屋の準備には2週間ほどかかるため連絡を密にしながら不安の解消に努めていく。
工事が間に合わなかったときの対応は
 令和4年度の予算に山頂に係る経費が計上されている。規制が解除になった時点で、今期間に合わない事態になったときの対策は講じられているか。
 登山道整備、シェルター、パトロール隊の経費を計上している。シェルターについてはレベルが下がらなければ事業の遂行ができないため見極めながら対応していく。レベルが下がった場合には事業を進めていく。登山道整備、パトロール隊経費については、今の段階では規制区域外になる8合目までの登山道、三ノ池ルートの整備を進めていくこととしている。
8合目女人堂
今期の御嶽登山は
 御嶽山の安全対策ではビジターセンターの建設など安全対策は進められているが、今期の御嶽山登山についての考えは。
 レベルが下がって頂上までの登山が可能になっても、8年前と同じ影響を受けるだろうと予想する。山小屋には何らかの直接的・間接的な支援が必要と考える。
御嶽山の噴火警戒レベルは2月23日に1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げられたが、その後、6月23日に1に引き下げられている。
膜ろ過方式の採用なぜ
 表流水を取水する他の浄水施設で膜ろ過の維持管理には問題があったと聞く。幸沢川も表流水から浄水施設に膜ろ過方式を採用しているがなぜか。
 以前は維持管理料も高額であったが、膜ろ過方式が濁った表流水には有効であり近年改善されているので、同方式を採用している。