編集後記

クジラが帰ってくる冬のシーズンいかがお過ごしですか?
思い起こせば、2024年最後の議会の直前、おがさわら丸係船機器の故障により12月17日父島着便の「おがさわら丸」が欠航という情報が入った。さらに錨の調達や修理に1月までかかることから航行がしばらくの間できなくなるという恐れがあり、東京都では代替船の検討も行われていた。そんな中、村長をリーダーに関係諸機関への素早い働きかけと国交省の検査、指導の下、欠航するはずだった便を12月19日14時東京発、20日父島着発で運航することとなり小笠原への影響は最小限で抑えられた。
この事件で私たち島民は運命共同体であり、多くのライフラインをこの「おがさわら丸」に頼っていること、そして地震や津波のような自然災害だけでなく「おがさわら丸」の故障だけでも孤立化する恐れのある場所に住んでいることに気づかされた。
改めて食料の備蓄や自給率のアップをシビアに考えていく必要性を感じた。
ひと昔前ならこの島にたどり着くだけでも奇跡だったわけだが、おがさわら丸のおかげで内地と同じような暮らしができ1週間に一度東京へも行くことができる。
そして今年もこの島で育った20歳の若人たちが帰ってくることができ、彼らのスピーチも聞くことができた。当たり前のような毎日の奇跡に感謝!
清水 良一
議会だより編集委員