問 県の委託事業を契機に、名張市や県保険者協議会では、全国でも先進的存在としてリンクワーカー研修を実施してきました。これまでの取り組みを生かし、県において社会的処方に不可欠なリンクワーカーの活用により地域共生社会づくりを進めるべきと考えますが、県の考えをお聞かせください。
答 県では、地域共生社会の理念や包括的な支援体制の整備が県内全域に広がるよう、市町や社会福祉協議会の職員等を対象に、地域で核となる人材を育成する研修を実施しています。課題を抱える方を支援し、社会参加の実現につなげていくためには、地域において、「リンクワーカー」のような役割を持った人材の育成や活用を進めることが有効であり、今後の研修では社会的処方の考え方を取り入れた内容としていきます。
地域共生社会
制度・分野ごとの「縦割り」や、「支え手」「受け手」という関係を超え、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人や資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らし・生きがい・地域を、ともに創っていく社会のことです。
リンクワーカー
健康課題や社会的課題を抱える対象者との対話を通じ、地域の活動や資源へつなぎ、社会資源を創出する役割を担う人のことです。
社会的処方
薬の代わりに「社会とのつながり」を処方することで、個々が抱える問題を解決することを目指す取り組みのことです。