問 材木価格が低位のままで、全国の住宅着工数も現在の90万戸から2025年には62万戸になる見込みで、今までのスギやヒノキを軸とする林業政策だけでは「儲かる林業」に程遠いと思います。大台町の宮川森林組合では「広葉樹の森づくり」として、長期の森の姿を設計し、木を木材としてだけでなく、薬や食料など収益を伴うよう利活用しています。このような試みに対する県の考えをお聞きします。
答 大台町は、樹種約500種類が自生する自然豊かな地域としてユネスコエコパークに登録され、広葉樹を活用したアロマオイルや燻製用チップなどの商品開発を進めています。県ではこうした新たな視点による多様な林業の必要性も認識しており、「三重の森林づくり基本計画」の改定において、検討してまいります。
ユネスコエコパーク
生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的として、自然に学ぶとともに、文化的にも社会的にも持続可能な発展をめざす地域を認定する制度です。
スマート農業
ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して省力・高品質生産を実現する新たな農業のことです。
クラウドファンディング
特定のプロジェクトを実施するために、主としてインターネットを通じて不特定多数の人から資金調達する仕組みのことです。