今回の議会(9月定例会)では、市長から、老朽化が進み稼働が停止するトラブルが相次いでいるごみ焼却場(環境清美工場)の焼却炉の大規模改修にかかる費用を含む補正予算などの提案がありました。
など、多くの議員から質問が相次ぎ、市民生活や財政の安定を求めて市の考えをただしました。 採決の結果、この補正予算案を全会一致で可決しました。
Q 議会側 大規模改修を行うのは主に3号炉と4号炉だが、1号炉と2号炉の健全性や耐震性はどうか。
A 奈良市側 1号炉は最も古く、大規模改修を行っても能力の向上が限定的。耐震診断は行っていないが、補強工事は済んでいる。今後、緊急時等の予備として使用したい。損傷が少ない2号炉は、改修後通常使用とする3号炉、4号炉の補助とし、3炉で安定的な焼却処理体制を構築していきたい。
Q 議会側 大規模改修費の140億円以外の経費は。この工事後に区域外処理はなくなるのか。
A 奈良市側 大規模改修工事が完了した後においては、区域外処理の必要はなくなると考えている。
改修中は区域外処理をすることになるが、140億円にはこの費用は含まれていない。
Q 議会側 改修工事を行わず、今後搬入されるごみの全量を区域外処理することは検討したか。
A 奈良市側 毎日平均217トンが排出される奈良市全域のごみを処理することができる焼却炉を近隣で確保することが非常に難しいため、大規模改修を行うことを決めた。
Q 議会側 大規模改修中は区域外処理をするとのことだが、今回のトラブルにより区域外処理を行っている間の市民へのごみ減量のお願いにはどれほどの効果があったか。
A 奈良市側 令和5年8月のごみの搬入量は、前年同月と比較すると5.5%(約400トン)の減量になった。
Q 議会側 計画している新クリーンセンターの稼働開始目標はいつか。
A 奈良市側 令和5年度に施設整備基本計画策定、PFI等導入可能性調査を行う予定。翌年度以降に環境影響評価に着手し、事業区域を設定後、都市計画決定に向けた手続きを進める。14年度の稼働開始を目指す。
Q 議会側 新クリーンセンターの計画地としている七条地区から建設反対の請願が出ているが、それでもここに建設しようとする理由は何か。
A 奈良市側 七条地区は人口重心エリアの円の中にあり、広大かつ平たんな土地で大規模な造成が不要だという点が大きなメリット。隣接するエリアのインフラ整備やまちづくりに関して、将来に向けてポテンシャルがある展開ができると考えている。
新クリーンセンターが完成するまでの間、環境清美工場の焼却炉を安定して稼働させるには、炉の負担を少しでも減らすことが必要です。ごみの減量(分別)により炉の負担を減らすことができます。市民の皆様のご協力をお願いいたします。