問 伊勢湾では赤潮防止のため水質改善に取り組み、厳しい規制をかけてきました。海はきれいになりましたが漁獲量は復活していません。今年6月、瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸法)が改正され「豊かな海」を保全していくため、関係府県が窒素やりん等の栄養塩類を管理し、藻場干潟の保全などを進めていくこととなりました。こうした動きも踏まえ、知事の伊勢湾再生への思いを聞かせてください。
答 伊勢湾の再生には、水環境の保全と水産資源の持続可能な確保の両方のバランスを維持しながら取り組んでいくことが重要です。県としましては、令和4年9月の策定に向けて検討している第9次水質総量削減計画において、瀬戸法の改正でも示された「規制から管理への転換」を打ち出し、「きれいで豊かな海」の実現を目指していきます。
水質総量削減計画
人口、産業等が集中し、汚濁が著しい広域的な閉鎖性海域(東京湾、伊勢湾および瀬戸内海)の水質改善を図るため、工場・事業場のみならず、生活排水等も含めた全ての汚濁発生源について、環境大臣が定める総量削減基本方針に基づき、知事が汚濁負荷量(窒素含有量やりん含有量など)の削減目標量、対策等を定めるものです。昭和54年から8次にわたり策定し、第9次は令和4年9月に策定予定です。