問 海は、きれいなだけでなく豊かでなければならないとして、県が「きれいで豊かな海」を目指していただいていることについては、評価をしています。
環境生活部は、環境を保全するため、さまざまな行為を規制する部であることは理解していますが、規制だけでは「豊かな海」は実現できません。「豊かな海」を実現するためには規制のほかに何が必要なのか、理想の環境とはどういうものなのか、考えをお聞かせください。
答 豊かな海の再生には生物多様性の確保が重要であり、貧酸素水塊の発生により生物が生息しにくい環境になっているなどの問題にも着目していきます。各種調査・研究を進め、知見の蓄積を図るとともに、必要に応じて、新たな指標の設定などを国に働きかけてまいります。また、陸域からの汚濁物質の流入を引き続き適正に管理し、藻場・干潟の保全・再生など、関係部が連携した総合的な水環境改善対策を進めてまいります。
貧酸素水塊
夏場を中心におこる、海底付近の海水中の酸素の量が極端に少なくなった状態のことです。大量発生した植物プランクトンなどの死骸が海底に蓄積・分解されることにより、海底の溶存酸素量が極端に低くなることで、生態系や漁業に大きな被害をもたらします。